director's voice

千田 徹さん(陶芸)

Q1
愛知県で作陶する千田 徹さん。
「工房からの風」には、どのような作品を出品されますか?

A1
スリップウェアと錫釉陶器を出品致します。

スリップウェアはイギリスのスリップウェアを軸とした写しのものと、点打したのちピックで引っ掻いて描くハート紋のものと二種類、錫釉の陶器は低火度錫釉を用いたものです。
どちらも西洋工藝を彷彿とするような柔らかで温もりを感じる陶器を目指しております。

東洋の凛とした硬く焼きしまった焼き物も美しいですが、自分がより美しいと思うのは西洋の焼き物の持つ柔らかな肌合、色鮮やかな色彩です。
特にスリップウェアの鮮やかな黄色、錫釉の艶やかな白は格別です。
初めて目にした時の感動は今でも鮮明に覚えており、そうした感動を他者にも伝えたいと思い日々制作しています。

Q2
千田さんが、工房で大切な、あるいは象徴的な、あるいはストーリーのある「道具」について1点教えてください。

A1
日陶産業製の0.1立米のガス窯。

今自分が陶器作りが出来ているのはこの窯のお陰です。
20代の頃自分の窯が欲しいという思いはあるもののほとんど予算のない状況で、そんな時にたまたま見つけ購入できたガス窯です。
ギリギリ自力で運べる重さなのでパワーゲート付の2tトラックを借り友人と2人で運び、自分達で小屋を立て煙突を立てました。
バーナーも大きなバーナーが一本だけなので無料で配管してもらい奇跡的な低予算で今の場所で陶器作りが出来る様になりました。
容量が少なかったりバーナーが一本だけだったりと不便なところも多いですが大切な相棒です。

Q3
お手持ちの「工藝品」で愛用、または大切にされているものついて1点教えてください。

A3
大沼道行さんの織部のリム皿です。
2015年頃だったと思うのですが益子の陶器市に出店した際に交流を持ち、その時いただいたものです。
大沼さんの陶器は用と美を絶妙なバランスで兼ね備えていると思います。
焼き物として力強く美しい、それでいて気がつくと食卓に並んでいる。
美しいが美し過ぎず気兼ねなく使えるというこのバランス感がすごいと思います。
自分の目指す陶器もこういったものであると思います。

陶芸家にとって、焼成窯は工房の要で、皆さんそれぞれにストーリーがあるのだと思います。
作り手としての時間を共に過ごしたまさに相棒。
愛おしい存在ですね。

千田さんの出展場所は、コルトン広場、スペイン階段前。
一番、本八幡駅側です。(反対側は下総中山駅側)
同じく陶芸の平井亮大さんの隣です。

千田徹さんのインスタグラムはこちらです。
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